記事詳細 Details of report

郷土の山012(平尾台の大かんの台)

2018年08月18日

■場所:大かんの台(福岡県行橋市内蔵、千仏、北九州市小倉南区新道寺の境あたり)

■地質は、石灰岩と周防変成岩の境付近

■大かんの台(標高432.8メートル)は、平尾台の南東部に位置します。県道28号線沿い、三笠台の南にある千貫岩駐車場から、大かんの台まで徒歩約15分。

東側から南側眼下には、京都平野の苅田町西部や行橋市西部やみやこ町北西部地域が展開。

行橋市は、ほぼ全域が、山から海まで望めます。
行橋市域を西側から一望できる景観ポイントであり、視野を広げると、南に京築地域のほぼほぼ全域を、また大分県北部の中津、宇佐、国東、別府、湯布院の山々も見渡せる、東九州の絶景ポイントでもあります。

北側は、平尾台の主要な山々が一望できます。

南西には、七ツ森やラクダ山や龍ヶ鼻など、平尾台南部の北九州市と行橋市とみやこ町と香春町の境あたりの山々が展開します。

■写真1(大かんの台山頂からみる東側の京都平野。

山名の由来は参考文献によると「展望がよい高台」。

眼下には、九州自然歩道が通る千仏谷、山麓には、福丸古墳群などの群集墳、四天王寺式伽藍配置の古代寺院跡「椿市廃寺」[所在地:行橋市福丸]、古代官道ルート、観音山周辺の古墳群(綾塚古墳、橘塚古墳)などが分布し、古墳時代から古代にかけて、京都郡の中心地的場所だったとされます。

旧京都郡の古代条里水田に由来する耕地は、きれいに東西南北に測量された道路や田で町並みが区画されていました。条里水田景観がかつてあり、のちに圃場整備が行われ、古代以来受けつがれてきた耕地が展開します。椿市米や白川米や勝山米や稗田米など、古代から現代も継承される米どころ、京都平野の穀倉地帯。

平尾台が水源の長峡(ながお)川や小波瀬(おばせ)川の河口には、古代の港「草野津」(延永ヤヨミ園遺跡)があり、瀬戸内海を通じて、難波津や住吉津など、九州と畿内をむすぶ、交通や物流の要でした。

「九州自然歩道」や「瀬戸内海」や「古代官道」など「道」「海路」をキーワードに、畿内の奈良盆地と大阪平野、九州の京都平野と福岡平野と筑後平野などを、地形や地名、歴史や地理や地学の視点もあわせて比較したりすると、地域史の学びがいがあるかも。)

■写真2(風神山の南、風神祠あたりから望む南の景色。写真右の高いところが、大かんの台。)

■写真3(三笠台から望む、大かんの台、京都平野など。)

■写真4(大かんの台から望む、北側の平尾台の山々の景観。
左から右へ、手前左のゆるやかな丸い山は三笠台。
左奥の低いところから、吹上峠、大平山、中央奥は貫山、右端は周防台など。)

■参考文献:『分県登山ガイド39福岡県の山』山と渓谷社2016年発行、大阪高低差学会新之介『凹凸を楽しむ大阪「高低差」地形散歩』洋泉社2016年発行、木下良監修・武部健一著『完全踏査続古代の道―山陽道・山陰道・南海道・西海道―』吉川弘文館2005年発行、木本雅康『古代官道の歴史地理』(同成社古代史選書9)同成社2011年発行、西元俊典ほか編『瀬戸内海事典』南々社2007年発行、パンフレット『九州自然歩道福岡県内コースマップ』福岡県環境部自然環境課発行、福岡県地学のガイド編集委員会編『福岡県地学のガイド』(地学のガイドシリーズ26)コロナ社2004年発行

この記事に拍手!

250pt

他の投稿記事
ペンネーム
ひろにい
他の投稿記事

郷土の山017(蔵持山)

鉄道沿線の風景(平成筑豊鉄道「崎山駅」周辺)

今川流域の秋景色〔崎山〕(2018年10月)